鉄フライパンでチャーハンがパラパラにならなかった理由~火力ではなく“順番”でした

「チャーハンがどうしてもパラパラにならない」
「家だとベタついてしまう」
そんな経験はないでしょうか。

私もずっと、原因は火力だと思っていました。
中華屋さんのコンロは強い。家庭の火力では限界がある。だから仕方がない。
そう考えていました。

チャーハンがパラパラにならないのは、火力のせいだと思っていました。

家でチャーハンを作るとき、使うのはたいていひき肉です。
チャーシューは常備していない。だから生のひき肉を最初に炒めます。
「生だから、まず火を通す」

これは自然な流れです。

けれど、ここから順番が崩れていました。

ひき肉を炒めているフライパンの中は、ずっと“火を通し続ける料理”の状態です。
そこへ卵を入れると、卵はひき肉に絡みつきます。
半熟のタイミングを作れない。

結果、ひき肉・卵・ご飯を一緒に炒める形になります。

形にはなります。でも、どこか重い。どこかベタつく。

うまくいかないたびに、やっぱり火力なのかと思っていました。


順番を見直したとき、初めて軽くなりました

でもあるとき、町中華のチャーハンを見ていて、ふと気づいたことがあります。
使われていたのは、チャーシューでした。

すでに火が通っている食材です。

その瞬間、見え方が少し変わりました。

チャーシューは、あとから入れられる。
つまり、卵とご飯を先に合わせることができる。

そこで初めて気づきました。

問題は火力ではなく、材料を見ずに順番を決めていたことだった、と。


火を通す必要のあるものと、すでに火が通っているもの。

それを区別せずに、全部を「まず炒める材料」として扱っていた。
だから卵がうまく働かなかったのです。

卵が半熟のうちにご飯と合わさると、米粒の表面がうっすらとコーティングされます。
米同士が直接くっつきにくくなる。
それが、いわゆる“パラパラ感”の正体でした。


もうひとつ気づいたことがあります。

私は一度にたくさん作ろうとしていました。
どうせ作るなら、まとめて。

でも1人分でやってみたとき、理屈がはっきり見えました。

卵がまだ固まりきらないうちにご飯を入れること。
火を通す必要のないチャーシューは最後にさっと温めること。
ネギは火を通しすぎないこと。

それだけで、チャーハンは軽くなりました。

パラパラしているのに、お米のもちっとした感じが残る。
あれは火力の差ではありませんでした。


使う材料を見て、炒める順番を決めること。

鉄フライパンは火力を強くする道具ではありません。
素材の状態を正直に教えてくれる道具です。


以前書いた「鉄フライパンで料理をするということ」でも触れましたが、
鉄フライパンは素材を見る道具だと思っています。

チャーハンを通して、その意味がはっきり分かった気がします。

チャーハンは、難しい料理ではありません。
材料を見て、順番を整える料理でした。

チャーハン
2026年02月20日