パスタを鉄フライパンで炒めると美味しくなる、と頂きました
先日お客様からこんな質問をいただきました。
「鉄フライパンでパスタを炒めるとなんだかすごく美味しくなるんですが、これって気のせいですか?」
そういう風に言っていただけて嬉しいです。
実はこれちゃんと理由があります。
今日はその理由についてお答えしていきます。
まず鉄フライパンは他の素材に比べて熱を蓄える力が強いんです。
家庭用のコンロでも一度温まると熱が下がりにくい。
だから、パスタや具材を入れても高温がキープされやすいです。
この高温状態が続くことで、パスタの表面にほんのり焼き目がついたり、ソースがしっかり絡んだりして、香ばしさとコクがグッとますんです。
例えばナポリタンを作ると、こびりつきをなくすような表面加工があるものだとなんとなく水っぽく仕上がることが多いですが、鉄のフライパンだと喫茶店のナポリタンのようなしっかりとした焼き感が出ます。
よくペペロンチーノのニンニクの香りがいつもより強く出たとなどのお声もいただきますが、これは鉄フライパンならではの高温が生み出すものでメイラード反応と言うそうなんですが、簡単に言うと食材の表面が高温で加熱されることで、糖とタンパク質が反応して香ばしい風味が生まれる現象だそうです。
普通の炒め物でもそうですが、パスタでもこの効果がしっかりと出ています。
あと茹で揚げた後、表面に少し水分が残っていますが、これをしっかり炒めてあげることで水分が飛んでいく。そうすると麺の表面がパリッとして、中はもちっとソースの旨味もぎゅっと凝縮されてベタつかずに味がしっかり決まります。
それと麺を茹でたときの水分が蒸発し、その水分に含まれているパスタの茹で汁に入れた塩分が乳化剤のようになって、それがソースと絡みやすくなるって言うことも考えられると思っています。
鉄フライパンって正直ちょっと敷居が高いと思っている方も多いかもしれません。
でも使ってみると、意外とシンプル。
パスタだって、コツさえつかめば焼き目の香ばしさともちっとした食感が味わえておいしい逸品になります。
ちょっとわかりにくい説明もあったかもしれませんが、ご参考になりましたらと思います。
