フライパンのサイズの選び方〜ハンバーグが縮む前提で考える24cm・26cm・28cmの違い
フライパンのサイズは「人数」だけで決めないほうがいい理由
フライパンのサイズについては、「どれを選べばいいのか分からない」「何センチが標準なんですか?」といった声を、よくいただきます。
特にハンバーグを焼くときに、何cmのフライパンを選べばいいのかで迷う方は多いように感じます。
24cm、26cm、28cmと数字が並んでいて、そこに深さの違いまで加わると、正直、余計に分からなくなりますよね。
そこでまず決める基準として「サイズ」が出てくるわけですが、実はフライパンのサイズ選びを人数だけで決めてしまうと、少しズレが出てしまう場面があります。
というのも、フライパンを使う料理って、実はいろいろあるようで、大きく分けるとたった2つに分けることができるんです。
ひとつは、フライパンを振って、食材を動かしながら短時間で仕上げる料理。
もうひとつは、フライパンはあまり動かさず、食材を置いたまま、底面を使ってじっくり火を通す料理です。
今回はこのうち、じっくり焼く料理に絞って、フライパンのサイズの考え方を整理してみます。
ハンバーグは焼くと縮む~サイズ選びで知っておきたい前提
その代表例として、いちばん分かりやすい料理を挙げると、ハンバーグです。
多くの方が、一度は焼いたことがあると思います。
最初はフライパンいっぱいに並んでいたのに、焼いている途中で「あれ、余白ができてきたな」と感じたことはありませんか。
ここで大事な前提になるのが、ハンバーグは焼くと縮むという点です。
一般的な家庭のハンバーグの場合、焼くことで直径はおよそ10〜20%、面積で見ると20〜35%ほど縮みます。
焼いている途中で横にギュッと締まり、少し高さが出てくるあの変化は、失敗ではありませんし、「何か間違えた」という話でもありません。
少しだけ、なぜ縮むのかも触れておきますね。
肉のたんぱく質は40℃前後から性質が変わり始め、60〜70℃あたりで大きく収縮します。その過程で、内部の水分や脂が動くことで、ハンバーグは自然に縮んでいきます。
つまり、ハンバーグが縮むのは偶然ではなく、肉の性質としてほぼ必ず起こる現象なんです。
この前提を踏まえると、フライパンの見方が少し変わってきます。
たとえば標準的な深さのフライパンで考えると、24cmならハンバーグ2つ、26cmなら3つ、28cmなら4つ、というのがひとつの目安になります。
焼き始めは「ちょっと窮屈かな?」と感じることがあっても、縮むことを考慮に入れていれば、実はそれほど問題ありません。焼き進めていくうちにハンバーグは少しずつ縮み、自然と余白が生まれてくるからです。
だから、じっくり焼く料理の場合は、フライパンを「焼き上がりの姿」ではなく、「焼き始めの最大サイズ」で考えたほうが、結果的に失敗しにくくなります。
深さが1cm違うと、フライパンのサイズ感はどう変わるか
ここまでイメージできてくると、次に「深さ」という考え方も、だいぶ分かりやすくなってきます。
同じ26cmでも、深さが違うとサイズ感が変わる理由が、なんとなく見えてくるはずです。
深さが1cm違うだけでも、側面の立ち上がり方や、食材の集まり方が変わります。また、製作の都合上、深さを出そうとすると、底面が少し小さくなり、底面の使い心地が変わることもあります。
もう少し具体的に言うと、同じ26cmという表記でも、深さ5cmのフライパンと6cmのフライパンでは、使ったときの感覚が少し違います。
深さが1cm増えると、側面が立ちやすくなり、食材は自然と中央に集まりやすくなります。サイズが同じで深さだけ深くできれば理想的に感じるかもしれませんが、実際にはそう簡単には作れないため、有効に使える底面がやや小さく感じられることがあります。
じっくり焼く料理は、食材をあまり動かしません。ハンバーグのように底面をしっかり使う料理の場合、深さが1cm増えるだけでも、置ける数に少し差が出てきます。
この「底面の感じ方」の違いは、意外と無視できません。
感覚的には、26cmで深さ6cmのフライパンは、26cmで深さ5cmのものよりも、24cmで深さ4.5cmのフライパンに近い使い心地だと考えてもらうと分かりやすいかもしれません。
これは深さが加わることで、フライパンの性格が少し変わる、ということです。
深さがある分、食材を包み込むように火が回りやすくなる一方で、底面を「面」として使う感覚は少しタイトになる。
だからこそ、ハンバーグのように最初がいちばん場所を取り、焼き進めると縮んでいく料理では、サイズの数字だけでなく、深さによる感覚の違いも含めて考えておくと、フライパン選びで迷いにくくなります。












