鉄フライパンは使うのに難しい道具?
鉄フライパンは使うのに難しい道具?
鉄フライパンは使うのに難しい道具?
実は、ちょっとしたコツでお台所の相棒になります。
鉄フライパンと聞くと、どんなイメージが浮かびますか?
重たい、こびりつく、扱いが難しい、プロの道具──そんな声をよく聞きます。
でも実は、しっかり付き合うととても頼もしく、料理の幅を広げてくれるおもしろい道具なのです。
と言うのは、フライパンを使う料理をざっくり分けると驚くほどシンプル。
たった2つに分けられます。
①フライパンを振って短時間で仕上げる料理
②振らずにじっくり熱を通す料理
この2つさえ押さえれば、どんな料理も対応できます。
だからこそ、あなたの料理スタイルに合わせたフライパンが選べることはとても大切。
■フライパンの素材は何が一番いい?
実はどの材料も“完璧”ではありません
鉄、アルミ、ステンレス、多層構造のフライパン。
どれも一長一短で、優劣ではなく「向き不向き」の世界です。
●鉄の良さとクセ
鉄は丈夫で熱をためるのが上手。
なので食材にじんわり火を通し、香ばしさを引き出すのが得意です。
でも、錆びます。
水気が残っていると容赦なく錆びます。
それでも使い方を知れば、錆びは十分に防ぐことができます。
そして健康に良いと言われる理由は「料理中に微量の鉄分が溶け出す」から。
ただし、流れ出す鉄は“非ヘム鉄”と呼ばれ、吸収率は動物性食品に含まれるヘム鉄より低め
(※非ヘム鉄は体内吸収率が3〜10%程度とされ、ヘム鉄の15~35%より効率が低いと研究報告があります)。
つまり、鉄分補給として過度な期待はできませんが
「普段の食事にほんの少しプラスされる」
──この自然さが、料理や健康を大切にする人には魅力でもあります。
●アルミ
熱伝導が抜群で、フライパン全体がすぐ温まる。
でも、“熱をためる力”は弱いので、食材をたくさん入れた瞬間に温度が下がってしまうことも。
そしてアルミも鉄と同じく、状況によっては錆びることがあります。「アルミは錆びない」という誤解があるのですが、実は酸化すれば表面が変色し、味わいにも影響する場合があります。
●ステンレス
見た目が美しく、錆びづらい素材。
しかし熱の伝わり方にムラが出やすく、使いこなすには火加減の経験値が必要。
どの素材もメリットとデメリットがあり、
鉄だけが特別に扱いづらいわけではありません。
■鉄フライパンのコツはたった2つだけ
鉄フライパンが「難しい」と感じられる最大の理由は、
“最初と最後の扱い方”の2ステップを知らないだけです。
慣れてしまえば、むしろラク。
シンプルで気持ちのいい使い方をわたしたちではお知らせしています。
●コツ①調理を始めるタイミング
油を少量入れ、フライパンを火にかけます。
煙がふわっと上がったら「ひと呼吸したくらいに食材を入れる」。これだけです。
もし食材が焦げつくようなら、食材を入れてから弱火にしてあげます
これが鉄と上手につきあう第一歩。
●コツ②調理後の洗い方
余熱が残っているうちに、水を流しながらステンレスタワシでこすります。
洗剤は使いません。
理由はシンプル。適度に油分を残してあげることで、サビを防いでくれるから。
落ちない焦げは無理にゴシゴシしなくてOK。
再度軽く火にかけて、さっきと同じ様に水を流してこする──
これを繰り返すと自然と落ちていきます。
最後に軽く火にかけて水分を飛ばし、粗熱を取って収納すればオッケー。
■鉄フライパンの“味わい”が変化する理由
料理中に酸味のある調味料を入れると、鉄フライパンの表面が変化することがあります。
油の膜が溶けてしまい、鉄の地金色が見えることも。
でもこれも鉄の魅力のひとつ。使い方によって表情を変える、育つ、馴染む──そんな道具はなかなかありません。
次回使うときに少し多めの油で調理すると落ち着きますし、焦げにくさも戻ってきます。
■調味料と食材の“相性”を考えるきっかけにも
鉄フライパンはただ使うだけでなく、料理そのものへの気づきを増やしてくれます。
焦げやすい調味料
焦げた方が香ばしい食材
水分の飛ばし方
焼き色のつけ方。
「どう使うと美味しくなるかな?」と考える時間が生まれる。
これこそが、鉄フライパンが料理好きの心を掴む理由です。
焦げの“おいしさの境目”に気づいたり、食材の水分が持つ力を感じたり、ただ焼くだけなのに深い世界があることに驚く人も多いです。
「こんな風に料理を考えたことなかった!」
そんな声をよくいただきます。
■難しそう?
いえいえ、ガンガン使ってほしいのです!
ただ、こんな風に細かい説明がたくさんあると
「難しそう…」
と感じるかもしれません。
でも本当はそんなことありません。
失敗しても大丈夫。
焦げたって大丈夫。
鉄フライパンはタフなので、
ガンガン使ってガンガン振って、
毎日の料理を思いきり楽しんでほしいのです。
料理は生活の一部であり、健康の一部でもあります。
食べる人の気持ちや体を思いやるからこそ、
道具にこだわる意味が生まれます。
私たちは、その姿勢に共感しています。
あなたの料理がもっと楽しく、もっと豊かになるように。
あなたらしい料理の旅に寄り添えるように。
そんな思いで、私たちは鉄フライパンをお届けしています。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
鉄フライパンが「難しい道具」ではなく、
「あなたの味方」になるきっかけになれば嬉しいです。












