ナポリタンを上手に作る鉄フライパン編

ナポリタンを上手に作る鉄フライパン編

ナポリタンは“影の立役者”

スパゲティーといえば、ミートソースやカルボナーラ、明太子スパゲティーなどが思い浮かぶ方が多いと思います。どれも華やかで、レストランでも主役になりやすい料理です。

でも、その陰にひっそりと存在するのがナポリタン。派手さはないけれど、実は根強いファンが多い一皿です。
私自身もナポリタンが大好きで、ついつい作りたくなるんです。

ナポリタンの具材といえば、玉ねぎ・ピーマン・にんじん・ベーコンやウィンナー。シンプルですが、どこか懐かしさを感じさせてくれる“昭和の味”。そして決め手はやっぱりナポリタンにからめるソース。このソースの選び方や調理法で、仕上がりはガラリと変わります。


ナポリタンのソース、実はいろいろ

ナポリタンといえばケチャップ、と思いがちですが実はバリエーションが豊富です。

ケチャップベース:王道中の王道。甘さと酸味のバランスが取れた仕上がり
生トマトを使う:フレッシュな酸味と軽やかさが出る
トマト缶(ホールやダイス):煮込み時間でコクが増す
トマトジュースで作る:選び方次第で意外にさっぱり。酸味を生かした大人の味も

さらに調味料をひと工夫するのも楽しいポイント。隠し味に砂糖を少し加えたり、醤油をひとたらし入れるだけでコクがグンと増します。辛味を入れるならタバスコや唐辛子。
自分好みにアレンジできる自由度が、ナポリタンの大きな魅力なんです。

 

ケチャップに隠された香料の力

ここでちょっと“裏技”を。
実はケチャップには、メーカーごとに違う香料やスパイスが使われています。

例えばオールスパイス、クローブ、シナモン、ガーリックパウダーなどが少量ながら加えられているんです。原材料表示では一番最後に「香辛料」と書かれていることが多いのは、量が少ないから。でも、香りや後味を決めるのはこのスパイスたちだったりします。

だからこそ、調理のときに加熱しすぎないこともコツの一つ。強火で長時間炒めると香りが飛んでしまいます。鉄フライパンを使う場合は具材を炒めた後にパスタとソースを合わせ、軽く炒める程度で火を止めるってのもおすすめです。

 

鉄フライパンでナポリタンを作るコツ

酸との付き合い方

鉄フライパンは酸に弱い道具。特にトマトの酸味が強いと、表面の油膜が取れてしまうことがあります。調理後にフライパンの色が少し変わって驚いた方もいるかもしれません。でもこれは“ダメになった”のではなく、フライパンが成長している過程。次の料理のときに少し多めに油を使ってあげれば、また表面が落ち着いていきます。

炒めの順番

具材を炒めるときは、火が通りにくい順番で入れるのがコツ。

1. にんじん
2. ウィンナー(またはベーコン)
3. 玉ねぎ
4. ピーマン

この順で炒めれば、それぞれの素材がちょうどよく仕上がります、とは言いましたが材料はご覧の通りです。難しくはありません。

パスタ投入のタイミング

パスタをフライパンに入れたら早目に炒め終えるのがベスト。表面のでんぷん質が熱で糊化しまうと、鉄フライパンにこびりつきやすくなります。入れたらすぐにソースを加えて、手早く絡めること。長く炒めるよりも、ソースが全体に行き渡ったらすぐに仕上げるのが“ナポリタンの正解”です。

ナポリタンがくれる“笑顔”

ナポリタンを作って食卓に出すと、食べた人の唇がトマトソースで赤く染まります。これがまたかわいくて、作った側としてはちょっと嬉しい瞬間。派手さはなくても、家族や仲間と食べればその場がパッと明るくなる。そんな力がナポリタンにはあります。

まとめ:鉄フライパンでナポリタンをもっと楽しく

ナポリタンは決して地味な存在ではなく、自由度が高くて奥が深い料理。鉄フライパンを使うことで、麺がほんのり香ばしく炒められ、具材の甘みも引き立ちます。酸との付き合い方さえ分かれば、鉄フライパンは最高の相棒になります。
そしてケチャップやトマトソースの“裏の顔”、つまり香料やスパイスの違いを知ることで、自宅のナポリタンはもっと個性的でおいしくなるはずです。
先程挙げた香辛料の中に使えそうなのがあったら使ってみてくださいね。

そしてぜひ次の休日、鉄フライパンで熱々のナポリタンを作ってみてください。きっと「あぁ、やっぱりナポリタンっていいな」と思えると思います。

鉄フライパンで

 

2025年10月28日