生姜たっぷりの生姜甘酢唐揚げ

 

今回は、生姜の料理です。

 

さん、生姜と聞くと、どんな生姜を連想しますか?

大きな根生姜って言う方もいらっしゃるだろうし、谷中生姜みたいなタイプをイメージする方や、おろし金ですり卸した生姜やチューブの生姜、お寿司のガリって方もいらしゃると思います。 私、生姜と言うと、最後のガリをイメージします。

 

学生の時にアルバイトをしていたのが、お寿司やさんだったんですが、新入りの私の仕事が、このガリを取り出してくる事だったんです。

 

生姜って一般家庭では、毎日使うものではないと思いますが、そこはお寿司屋さんですから、毎日、それも大量に使いますから補充作業だって結構あるんです。

 

お寿司屋の新入りのお仕事と言ったら、大体決まって板さんのお手伝いや、出前、すし桶の回収、皿洗い、お掃除とかですが、水仕事に慣れていない時は手が荒れるんです。 その荒れた手でガリを取る訳ですが、ガリは酢漬けですから、とにかく痛いんです。

息を止めて取り出したり、そんな事もやってはみるんですが、そんなの全然効きません。

 

これが思い出になった理由なんですが、実はもう一つ理由があるんです。

 

「ガリたのむよ」って、板さんから声がかかると「は~~い」って感じで、ガリを持っていくんですが、お寿司やの場合板前さんがいる場所って、お客さんの前なんです。

 

そこに持っていくと、その席って大概お馴染みさんがいて、ガリを支度する私にも声をかけてくれるんですが、はじめはそれに対してなんて答えて良いのかが分からないって言うか、どう会話して良いのかがわからないんです。

 

恥ずかしいとかの気持ちもあったんだと思いますが、それまで高校生だった私は、友達とか先生とか狭い範囲でしか会話していませんから、アルバイトでも50、60才のお客さんと会話しなければならない、と言う大人の世界に入ったギャップがあって、なかなか会話ができなかったんです。

 

しかも、他人・・・・いやお馴染みさんですから全くの他人ではなく、板前さんが作って来たお客さんとの関係を、どう自分が加わっていったら良いのかが分からなかったんです。

 

でも、これも繰り返していくと、と言うかとにかくアルバイトに休まず行って、そう言った事に回数を重ねていくと、完璧にって訳ではないのですが、それなりに出来る様になったんです。

 

この経験をガリをみると思いだすんです。 生姜が今、旬です。

今回の料理はお寿司のガリじゃないですが、どこかに行った時のお弁当だったり、運動会、部活のお弁当だったり、なにか、そんな時に「これ、食べたね」って言ってもらえる様な、ながく作ってもらえるレパートリーの一つになれば良いなと思います。

 


作り方

 

出来上がり量:3~4人分   調理時間:25分ほど

【材料】
鶏もも肉2枚、生姜大さじ2個を被せた分位

【調味料】
お酢大さじ2、砂糖大さじ2※てんさい糖使用(上白糖の場合は大さじ2弱)、水大さじ2、塩小さじ半分弱

下ごしらえ:生姜汁大さじ1、塩小さじ1弱

添え物として、ゴマ、あさつきなど少々

揚げ油は圧搾ゴマ油を使用(お好みの油を使ってください)、片栗粉


下準備から入ります。

鶏肉は適当な大きさに切り分けて、そこに生姜汁と塩とコショウをいれて馴染ませ、片栗粉にまぶします。

それと生姜を細かく刻んで、そこにお酢、砂糖、塩、水を混ぜて甘酢も作って置きます。

刻み生姜ではなく、擦り卸した生姜でも良いんですが、結構ムラになりやすいので刻み生姜はお勧めです。

ここから揚げる調理です。

天ぷら鍋に油を入れ、目指すは中温です。

油が温まったらげていきます。

 

それで・・・・

 

油から引き上げるタイミングですが、私は、油にいれると、じゅわ~~ってなって、音が2段階変わる感じがありますので、これをサインにしています。

鶏が揚げ終わったら、ここで一旦油を片付けてます。(これ重要です)

なんで重要かは、もったいぶってる訳ではありませんが後で説明します。



さあ、お料理に戻って、最後の仕上げをします。




作って置いた甘酢をフライパンに入れて、ひと煮立ちさせから唐揚げをいれます。ひと煮立ちさせるのは砂糖をしっかり溶かすためです。


そうしたら、そこに唐揚げを入れ絡めます。フライパンで手早く反しながら絡めると良いです。

唐揚げが多いかな~~、って思ったら、半分に分けてやると良いです。その時は甘酢も半分にしてください。

絡めたら、お皿にもって、ゴマとあさつきを振って、出来上がりです。

唐揚げだけでも良いんですが、お皿の上に、唐揚げの色、ゴマの白、あさつきお緑があるとやっぱりお料理が栄えるんです。


これで、出来上がりです。



そうそう、甘酢を絡める前に、先に油を片付けてしまう理由は、「油を片付けるから、先食べてて」って、なっちゃうと、一口目の「おいしい~~」って皆の顔を見逃しちゃうからんんです。