よくよく考えてみると・・・・ナスの味ってどうですか?
食感は独特のがありますが、ナスを食べて「この茄子うまい!!!」って思った事ありますか。
味だって、あるか、ないか・・・・・って感じで、他の野菜に比べても個性がないって感じです。
これ、茄子農家さんを陥れてるって事ではまったくありません。実は茄子は凄いってお伝えしたいんです。
ここで、茄子以外の野菜を考えてみます。
一般的に野菜は炒めると水分がでます。
何故かと言うと、細胞が熱で壊るのでそこから水分がこぼれてしまうからです。
よくお客さんから「お宅のフライパンだと、もやしが美味しい」と言われますが、これも細胞が壊れる数が少ない内に調理を終えているからだと思います。
水分がこぼれてないらシャキシャキ感があって美味しい訳です。
野菜の話に戻りますが、野菜は炒めると水分がでるのはもやしに限った話じゃなく、玉ねぎやピーマンも同じです。
でも、これらと全く逆なのが実は茄子です。
ナスは水分を出すのではなく、逆に吸う方が多い野菜なんです。
ナス味噌を作ると、油味噌が茄子に入り込みます。これが本当に美味しいんです。
これ、茄子が吸っているってことです。
ナスの煮浸しだって同じです。ナスが出汁を吸っているもんですから、噛めば出汁がじゅわ~~となっておしいしす。
こんなに「吸う」能力がある野菜は、ナス以外そんなに無いんじゃないかと思います。
「茄子は味がない」なんて言いましたが、一見個性がないように思う茄子も、じつは他にない強烈な個性をもった野菜だったわけです。
そして、この「吸う」力を活用したのが、今回の麻婆茄子です。
今「吸う」っていいましたが、どのくらい吸うか気になる所だと思います。実験してデーターを取ってみると10~最高17%位は吸ってくれていました。この分がおいしい麻婆のスープになる訳ですから、美味しいこと請け合いです。
「いつかね」と言わず、ぜひ、今晩作って下さい。
作り方
【材料】
●具材について
茄子2、ピーマン1、玉ねぎ半分、その他いんげん、アスパラなど季節の野菜でもOK、豚ひき肉100g(部位はお好みでOK)
●調味料
鶏ガラスープ200ml、しょう油大さじ1.5、酒大さじ1.5、砂糖小さじ1(ビーズ糖を使いましたので上白糖の場合はちょっと少な目に)、カタクリ粉大さじ1、塩、胡椒少々
●調理時間:23分ほど
まずは食材を切ります。
今回は茄子はざっくりめの大きめ、その他の野菜は短冊斬り、唐辛子も切ります。
今回はここから「焼き」になります。
油を入れそこに切った唐辛子を入れて、弱火で加熱します。唐辛子の辛味が加熱と一緒になんとなくわかりますので、その辺で唐辛子を出します。
そこから少し加熱して煙が出てきたら、ひと呼吸置いた位に豚肉を入れます。
8割位火が通ったら塩と胡椒をし、火が通ったらボールに移します。
フライパンは洗わずにそのままで、今度はそこに玉ねぎを入れて炒めます。
玉ねぎが半透明になったらピーマンを入れます。それに火が通ったら、さきほど炒めた肉をフライパンに戻します。
ここからは味付けです。
炒めた具材に調味料とガラスープも入れます。
この状態になったら、茄子を入れて2~3分程煮ます。ここで美味しいスープを茄子に吸ってもらいます。
実験して分かったのですが、茄子を軽く空炒りしてから入れると19%、空炒りしないでそのまま入れると10%の水分を吸ってくれます。
水分とは、この場合麻婆のスープになるので、1ランク美味しくって作戦です。
ぐっと美味しい味を茄子に吸ってもらったら、水溶き片栗粉を入れてフツフツと火がはいったら、お皿に盛って、はじめに使った唐辛子をのせて・・・・・
出来上がりです。
今回使ったフライパンは、1.2ミリ板厚、深さ6cm26cmタイプです。
軽いので、マーボー茄子のようなフライパンを振って作る料理には、使い心地が良いです。
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