フライパンを上手に振る、上手に振れない

あじねフライパンブログ

 

 

 

鉄フライパンの振り方

 

鉄フライパンを扱っていてよく聞かれるのが「重いからフライパンが振りにくそう」と言う言葉と、「料理が上手じゃないから、上手く振れない」と言う言葉です。

 

確かに重いと、フライパンは持つだけでも重いです。
更に、調理はその中に食材を入れますから、重さは更に増えますから、それを調子よく振れねいと思うのは当然だと思います。
ですので、できるだけ軽いフライパンを、となりがちです。

 

でも、この時「軽さ」だけで考えるのを、ちょっと待って頂きたいのです。

 

と言うのは、実はフライパンは軽いイコール振りやすいと言うことには、必ずしもそうならない場合があるからです。

 

 

ちょっとここで、改めて振りやすいという事を考えてみます。

 

振りやすいとは、フライパンを持った時調子よく振れる事をと思いますが、よくよく考えてみるとそうではなくて、フライパンの中の食材が返しやすい事を、「振りやすいフライパン」と言うこともありではと思うんです。

 

イメージで言うと、レストランなどで料理人がフライパンを振って食材を調子よく返している、そんなシーンです。

こういった”調子よく振る”のを見ると、フライパンが軽ければ、それが叶う感じます。


また、これは逆に言えば、ですが、先程も書きましたが、調子よくフライパンが振れない事=料理が得意じゃないと思われる方がいらっしゃいます。

 

でも、それは勘違いの場合もあります、とお伝えしたいです。

 

 

では、もうちょっと詳しく「振れる」という事を考えてみます。

 

例えばチャーハンで言うなら、お料理上手の代名詞と言ったら変ですが、でも、上手にチャーハンが作れることは、お料理が上手の言葉に結構直結します。

 

でも、そんなお料理上手な方でも、チャーハンは長く炒めていると熱によってお米のデンプンが糊化して、米粒同士がくっつきやすくなります。そうなるとボタッボタッとなってフライパンは振りにくくなってしまいます。

 

この時「油が足りなかったから」と思われる方もいらっしゃいます。
また「家庭料理だから」「プロとはガス台が違うから」とおっしゃる方もいるかもしれません。

 

でも、そんな事はないんです。

 

長く炒めればご飯はボタボタ状態になりますから、どんな人がやっても振れなくなってしまいます。

理由はさっきも書きました通りの”熱による糊化”です。こうなっては、仮に力任せにフライパンを振っても調子良くは振れないんです。

だから、上手にチャーハンを作る人は、そうなる前にチャーハンを作り上げてしまうんです。
これが所謂美味しいチャーハンでもあります。その「美味しいチャーハンの作り方」について詳しく書きたいので、またの機会にさせてください。

 

話を戻します。

 

そして、フライパンを上手に振れない理由は他にもあります。それは水分です。


水分には調味料の水分と食材に含まれている水分とがあります。

例えば、キャベツを炒めるとします。
炒めていると、段々とキャベツから水分が出てきます。
なぜ水分が出てくるかと言うと、キャベツを切った時や調理中の動作などによってキャベツが傷ついたり、熱によって細胞壁が壊れてそこから水分が流れたりした結果です。
この水分は、野菜の美味しさでもあるのですが、この水分がキャベツをフライパン表面に引っ付かせてしまいます。

 

分かりにくいと思いますが、道路の濡れた落ち葉が同じ状態です。

濡れた道路に落ち葉が落ちると道路に張り付いてしまい、箒ではなかなか掃けなくなりますよね。これと同じようなことがフライパンの上で起こっているわけです。


こんな事から、上手く振れないのは、振り方が悪いからとか、軽ければ振れる、と思っていたら、そうでもないかもって思い出してください。

それと「私は料理が上手じゃないから」と思う必要もありません。

 

 

 

うちのフライパンの場合、上手に使う2つのコツというのをお知らせしています。

 

その一つが、食材がこびり付きにくく調理するコツです。

このコツを掴んだ方は、フライパンが振れると言われます。
そして同じサイズでも、深さも選べるタイプもあります。
深さがあると、炒める前は”がさ”がある野菜炒めなどは、作りやすかったりします。

 

野菜炒めは、野菜炒めでも作ろうかな~~~って「でも」の料理になっていませんか?
上手にフライパンを振って炒めると、「今日は野菜炒めが食べたい」って、リクエストされる人気のお料理に、なります。