今回のレシピは、1744年の味です。
1744年と言えば、徳川吉宗の時代ですから、江戸の味
と思いきや、江戸の味じゃないんです。
じゃあ何処か?と言えば、ヨーロッパの味です。
このレシピの出どころは歴史の本です。その本の中で、1700年代にジャガイモをパン生地に混ぜたとあります。
この本曰く、当時ヨーロッパでは小麦よりも手に入れやすかったジャガイモを使ってパンを作った。それが”意外にも好評と言った職人もいた”とあって、今回作ってみようと思った次第です。
じゃあ、なんでパンの生地にジャガイモを入れたのかって話ですが、小麦が不作だった時に、当時あったジャガイモの粉を代用で入れたのが始まりだそうです。
当時からジャガイモは、作りやすて栄養価も高いことから日常の重要な食材になっていました。
そこに来たのが1846年のアイルランドの長雨です。この長雨によって疫病が発生し、国の9割のジャガイモが不作になりました。
ここまで不作になる、翌年の種芋の分も食料にせざるおえない。これによって翌年は更にとなり、飢餓は深刻化しました。
移民や亡くなるなど、その後1900年にはアイルランドの人口は、半分にまで減ったそうです。
この話、特別なことじゃなく2017年北海道でも起こった話です。
ジャガイモには食用と種芋があるのも、こういった疫病が起こらいような検査したものが種芋であって、昔だけの話じゃないそうです。
農家さんもそうですが、種の研究など、食料を保つって、ホント重要なんだと思います。
今回のレシピは、その1846年より前のものですが、どうでしょうか、美味しいとか不味いとか、食事にはいろいろな感想がありますが、250年前のって言う、いつもとはちょっと違った観点で作ってみませんか?
「今日、ごはん何?」
「今日は250年前の味」
って言ってみたら、家族はどんな顔をするか、なんて思って作るのも、ちょっと楽しみです。
作り方は写真と一緒に解説します。
【材料】7枚ほど
ジャガイモ 1個(約150g)※男爵使用
米粉 150g(じゃがいもと同量)
砂糖 50g(素焚糖)上白糖でも可
重曹 小さじ1/2
卵 1個
豆乳 120cc程
●調理時間:30分ほど
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はじめにジャガイモからです。ジャガイモの皮を剥いて、適当な大きさに切って茹でます。
煮くずれしない程度に茹でたら、水を切りジャガイモを潰します。
潰し加減は粒が残らないくらい、って事はないです。作ってみると潰しきれなくても問題なかったです。
潰したら、それに豆乳を入れ、更に、卵、砂糖を入れて混ぜます。
そこにジャガイモと同量の米粉、それと重曹を入れ混ぜます。
この「同量」って所が今回のポイントです。
と言うのは、18世紀に出版されたレシピ本に、小麦とジャガイモを同量を混ぜるとあるんだそうです。
小麦粉ではなく米粉の使用については私個人の都合なので、小麦派の方は小麦粉を使って下さい。
さあ、話を生地つくりにもどします。
ここからは「焼き」です。
フライパンに油を引いてから、火に掛けます。
火に掛けると、フライパンから煙が出てきますので、煙が出てきたらフライパンを5cm程横にずらして
一度深呼吸したくらいに生地を入れます。
そして生地表面に凹みが出来てきたら、裏返してもう片面を焼きます。
とは書いてますが、皆さんがご存知なホットケーキの基本的な焼き方ですので、難しい事はなにもありません。
難しいことがないだけに、逆にありきたりな物にもなりやすいですので、そうならないように添え物で工夫してください。
今回は生地にジャガイモが入っているだけに、お菓子と言うより主食に近いのでサラダを添えました。
と言いながらも、、、、、、甘いものでは出来ないのか?と言うとそうでもありません。
今回ドーナツも作ってみました。
作り方は、●の所だけが変わるだけです。よかったら作ってあげて下さい。
【材料】
ドーナツ8コ分
ジャガイモ 1個(約150g)※男爵使用
米粉 150g(じゃがいもと同量)
砂糖 50g(素焚糖)上白糖でも可
重曹 小さじ1/2
卵 1個
●豆乳 120cc→50cc
打ち粉用米粉 適量
揚げ油 適量
ポイントは、ドーナツ型を抜くときの生地の厚みです。
重曹を使っているので、少し厚目1.5cm位にすると良いですが、ベーキングパウダーをお使いでしたら1cmほどで良いと思います。
揚げは170度くらい。
あとはお好みのトッピングで出来上がりです。