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あじねフライパン発行 第273号/2021/2/22)

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こんにちは。
あじねフライパンの内田です。




私どもがおります厚木は、ここの所暖かくて、もう春なの?



ってくらいの陽気です。




皆さんの所ではいかがでしょうか?




でも、来週はまた寒くなるらしいです。

足して2で割ってくれればいいのに・・・

って思いますが、天気ってそうは思い通りにいかないんですよね。



さあ、この暖かさと共にメルマガ始まりで〜〜〜す。




◇ 目 次  ◇


【1】 楽しいレシピのその前に
  
【2】「鉄フライパンの楽しいレシピ」

【3】フライパンの出来上がりと錆磨き直し日程のお知らせ

【4】今回のレシピ詳細と更に美味しくなるポイント


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今、ブロッコリーが、旬の真っ盛りです。


皆さんはブロッコリーは、どうやって食べていますか?





私は、茹でていましたが、八百屋さんが「生で食べれる」って言うんです。


「茎を握って、マヨネーズ付けてガブって、ですか?」って聞いたら、「そうよ」って言うんですよ。


冗談で言ったつもりが、「マジで??」って感じでした。





で、食べてみました。

確かにいけるんです。





ただ、見た目通りと言うか、コロコロ感はあるんです。

でも、悪くはありませんでしたので、それ以来サラダに入る様になったんです。



ブロッコリーは知らない野菜じゃないですが、それでも「知らない事ってあるんだな〜〜」って感じです。




ところで・・・・・




最近こんなブロッコリーを売り場を見たことないですか?



それは、”氷の中のブロッコリー”

なんだか、ディズニーの映画タイトルのようですが、違います。




”いつも”という訳ではないのですが、氷の中にブロッコリーが入って売られているんです。

どうやら産地で氷詰めされているようです。



なので買う時は、そこから取りますから冷たいんです。

芯からブロッコリーが冷えているし、

しかも冬だし




余計冷たい。






こうなったのって八百屋さんも憶えてないらしく、どうやらここ数年とのこと。

これ、なんで氷詰めになったと思います?ちょっと考えてみませんか?







どうでしょうか。


新鮮さを保つため

傷まないようにするため




こんな風に思った方、いらっしゃると思います。
その通りなんです。




ブロッコリーは収穫したての方が美味しいという事で、出来るだけそれを維持するためです。
採れたてが美味しいと言えばトウモロコシの印象がありますが、それと似ていますよね。

なので、氷や真空予冷や低温輸送もって話なんです。


これによって生食でもオッケーになったの?とは思いましたが、それは違うようです。




そうそう。

ブロッコリーを切った時、茎に空間があった事ってないですか?


これは成長過程で肥料のバランスが悪かった時に起こることで、質や味も落ちるんだそうです。

「じゃあ」って事で、美味しいブロッコリーはどんなのかを教えてもらいました。


見た目ドーム型で、粒が締まっていて茎に空間がない。
これで見ていくと良いそうです。

これカリフラワーも同じです。




ただ、もっと知ると、ブロッコリーもカリフラワーも奥が深かったんです。





と言うのは、、、、、、、




ブロッコリーもカリフラワーも3ヶ月程で収穫できるのですが、成長過程で気温にとても敏感です。


例えば、発芽時に低温に合うと成長が極端に鈍ります。

次は逆で、二葉から本葉の時期に気温が高いと成長が止まり蕾(つぼみ)をつけません。

そしたら次はまた逆。本葉からの成長段階では、低温だと蕾をつけなくなります。

だったら暖かければ良いのかと言うと・・・・



これも駄目で、蕾が分散しその間から小さな葉っぱが出てきます。
これリーフィーと言うそうです。

これ見たことありませんか?私ありますよ。


こんな成長過程の微妙な温度変化の間をくぐり抜けながら、やっと蕾が大きくなる時期になるのですが、この時期が意外に短くて10日程。
この間も低温に合うと蕾が分散してドーム型が粗くなってしまいます。

カリフラワーに至っては、暖かすぎても駄目で毛羽立つようになってしまいます。



「こんなに気温に影響されるの????も〜〜〜細かすぎ!!!!」という感じです。




更にカリフラワーですが、色が白いですよね。



あれ、白になるんじゃなく、白くしているってご存知でしたか?

私、知りませんでした。



種を植え、成長すれば白いカリフラワーができると思っていたんです。
でも、実際は違いました。


ちょっと話は逸れますが、ブロッコリーの突然変異がカリフラワーなので元は同じ種類です。



話戻ります。


カリフラワーの白ですが、成長の段階で日に当たらない様に何枚かの葉っぱで閉じたり、
周りの葉っぱを折って被せたりして日除けをさせています。

そうしないと日焼けして、白が黄色になってしまうんだそうです。



女性が、日差しの強い日に日傘を持つのと同じです。


ただ、カリフラワーは日傘を持ってくれませんので、農家さんが全部手をかけてあげるんです。
最近では葉が覆うような種類も出ていますが、でも、カリフラワーの白には更に手がかかります。

と言うのも、傷が付きやすいので、周りの葉っぱを付けて守るようにして出荷します。
この事からブロッコリーの様に多くを箱詰め出来ませんから、気を遣う事が多いそうです。




更にです。


まだあるの?って感じですよね。



ブロッコリーもカリフラワーも蕾が出来ると急に大きくなるので、収穫期が極端に短い。だいたい5日程。

この間に収穫しないと花が咲いてしまうので、待ったなし!!!


だから作業は総出。


しかも、さっき書きました通り収穫時が一番うまいですから、直ぐ出荷という事から夜中に収穫する地区もあるんです。



早朝はもちろん、夜中に収穫ですから頭にライトを付けての作業です。





収穫したら氷などで温度を下げ、芯からひやして美味しさを封じ込めます。

梱包の箱だって、低温効果の保つタイプを使っていたりするんです。


こんな作業からブロッコリーもカリフラワーも、私達の食卓に届きます。





それも、美味しいのを届けたいから。




いかがでしょうか?



自然相手ですから、気温だって一定じゃないので大変です。
その間をくぐり抜ける様に出来たブロッコリーとカリフラワーですから、、、、、

もっと楽しみながら、しかも美味しく食べたいと思うばかりです。



それに、カリフラワーの白って、ただ単にって訳じゃないと思うと、これはこれでもっともっと楽しみたいです。


という事で、今回はそんな鉄フライパンの料理です。


って事で、レシピにゴー!!!!!





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【2】鉄フライパン屋の楽しいレシピ
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今回のレシピは、カリフラワーの白と、ブロッコリーの緑を楽しむレシピです。




以前に、「なんか私の料理って栄えないのよね」って思った時、「それは料理じゃなく、お皿での見栄えで変わります」って書いた事があります。




それが「色相関での補色」です。

「忘れちゃった」と言う方のためにカンタンに説明しますと、


色相関とは黄色、赤、青、緑など24色が円で並んでいる図があります。
なんとなく見たことあると思います。

補色とはその色の反対側にある色です。

反対の色だとお互いに強弱がはっきりし、逆にそれが強調されやすいって効果があります。
逆に、近い色同士だど強弱が弱いって関係です。

例えばセブンイレブンの緑と赤です。



これ2色ではなく、3色で考えるとお料理が栄えますよって話です。



例えば、とんかつとキャベツの場合と、とんかつとキャベツに少しトマトの赤を添えた場合。

後者の方が、赤があるだけでグーーーんとお皿で栄えるんです。



お皿が栄えると、気持ちも良かったりします。
こういうの得意な方っていますよね〜〜。(頷々)



ブロッコリーは地中海が起源で、イタリアに伝わってから世界に広がったらしいです。

なので、イタリアの国旗を参考に、ブロッコリーの緑、カリフラワーの白、それと人参が季節なので、その赤系でお皿が栄える料理を今回作ります。

それは・・・・・・




酢豚ひき肉団子編で〜〜す。



酢豚はケチャップが入るので色がついてしまいますが、今回、主役はブロッコリーの緑、カリフラワーの白ですから、色なしです。



名前をつけるとすれば・・・・・



”色なし酢豚”って所でしょうか



いや、”しろ酢豚”の方が良いかな。



いやいや、イタリア国旗の配色なんで”イタリアン酢豚”でどうでしょう。



しっくり来ないので、やっぱり”しろ酢豚”にします。。。。。。。。。




出来た写真はこちら!!!

 ↓ ↓ ↓
https://ajinefrypan.com/resipi-sirosubuta.html



フライパンで美味しくできますので作ってください。







そして美味しく出来たら、ぜひ、食卓でカリフラワーが白い訳を話してあげてください。会話のきっかけになると思います。

ぜひ、楽しい食事を〜〜〜って思っています。





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【3】フライパンの出来上がりと錆磨き作業のお知らせ
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□■ただいまのフライパンの出来上がり日数はこちらに。
https://ajinefrypan.com/frypanuplist.html


□■錆磨き直しの作業日程

 只今の磨き直し期間は4週間ほどです。お電話またはメールでご予約ください。

  ※お預かり期間が長くなりご迷惑をかけてしまう場合がございます。
  お日にちに余裕がございましたら、前もってご予約下さるといいです。

  電話(通話料無料)0120-218-292 (9:00〜18:00)
  メール:ajinefrypan@dream.com


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【4】詳しい作り方とポイント
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【材料】2人分

●ブロッコリー拳2つ分位、カリフラワー拳2つ分位、人参5cm程、玉ねぎ1/2コ

●肉団子用として
豚ひき肉100g、玉ねぎ1/4、つなぎ用に米粉大さじ2、玉子1、塩、コショウ


●調味料

砂糖大さじ1強、塩小さじ1弱、コショウ少々、お酢大さじ1強、酒大さじ1、しょうゆ小さじ1/4、


●とろみ用
水大さじ1、片栗粉小さじ1




●調理時間 30分位

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【作り方】


ブロッコリーとカリフラワーと人参は切り分け、下茹します。
ブロッコリーとカリフラワーの下茹でするしないはお好みです。

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下茹でなしだとパンチのある味になりますが、少し歯ごたえがある食感になります。
色的には下茹でした方が鮮やかに出来上がりました。
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この間にひき肉にみじん切りにした玉ねぎを入れ、米粉と玉子と塩とコショウをして団子にします。
※つなぎに米粉を使っているのは、私の個人的な都合です。大丈夫という方は小麦粉でオッケーです。

団子にしたら一旦茹ておきます。茹で汁は少し遣うので取っておきます。

調味料は調味料で混ぜておきます。

とろみ用カタクリも用意しておきましょう。

これで準備オッケー。



さあ、ここからが炒めです。ここから進展は早いです。



フライパンに油を入れ、加熱します。

煙が出てきたら、一度深呼吸したタイミングで肉団子を入れます。


入れたら中火ほどに火力調節します。(ポイント)


ブロッコリーとカリフラワーの下茹でなしの場合は、はじめにブロッコリーとカリフラワーを入れ、その後玉ねぎ、最後に人参の順です。

ブロッコリーとカリフラワーを下茹でした場合は、玉ねぎを先にして、ブロッコリーとカリフラワーと人参は最後に入れます。


野菜が熱くなったら、ここで調味料に煮汁大さじ2を足してフライパンに入れます。

フライパンを数回振って食材に調味料が回ったら、食材をちょっとフライパンの端に寄せてフライパンを少し傾け調味料を溜めます、
そうしたら、そこに水溶き片栗粉を入れ、隙かさずフライパンを振って食材と絡め、カタクリに火が通ったら出来上がりです。



盛り付けは、カリフラワーとブロッコリーが裏返らない様に盛り付けます。


これをやるだけで見栄えが全然違いますから、それを食卓に持っていけば・・・・





「わ〜〜美味しそう」って声が!!!





美味しそうじゃなく、美味しいの!って言いたくなりますが、そこは堪えて堪えて、笑顔でいきましょう。







今回使ったフライパンは28cmで深さが7.5cmの深いタイプです。
深さはあるのと、板厚が1.2ミリで振りやすく料理ができました。

↓     ↓
https://ajinefrypan.com/1216fripan.html




再度、レシピの出来上がりの写真はこちら

↓    ↓
https://ajinefrypan.com/resipi-sirosubuta.html




【フライパンのアドバイス】

お酢を使った調理の場合、調理後にフライパンからツヤがなくなることがあります。

これはお酢の酸によって、フライパンの表面の油が削がれた様な状況です。



この場合「やばい」と慌てることはありません。

酸による影響は、実は日常の調理の中でも起こっています。
と言うのは、酸が含まれる食材も調味料も結構多くあるからです。


ただ、今回のようにお酢が多い事と、またその時たまたまフライパンに油が乗り切れていないなどのタイミングが合ってしまうと顕著になる事があります。
ちょっとフライパンが拗ねた感じでしょうか。


この場合、次に使う時にちょっと多めの油を使ってお料理してあげたり、気になる場合は油を塗るなどしてちょっと目を掛けてあげると良いです。






最後までお付き合い下さり
ありがとうございました。





追伸


ブロッコリーとカリフラワーは何気に食べていたんですが、出来るまで気温に繊細って事知りませんでした。
それも自然相手ですから農家さんは大変です。



最後にちょっとクイズなんですが、よろしいでしょうか。


ブロッコリーの生産地の1位はどこでしょうか?






いかがですか?






答えは北海道です。

当たった!!




って方、鋭い!!!



じゃあ、2位は?






これ難しいですよ。私は全く思いつきませんでした。


生産地は1位がダントツで北海道の2.1万トン。2位が愛知で1.29万トンで3位が埼玉で1.2万トンです。
※2018年農林水産省統計



2.1万トンとか1.2万トンとか言っても分かりにくいですが、ブロッコリー1房だと350〜400gだとすると、1トンは3000コ位でしょうか。結構な人数分ですよ。




ブロッコリー市場には国内生鮮と輸入生鮮、それに国内冷凍と輸入冷凍と言うのがあります。

輸入生鮮ブロッコリーは、1999年の9万トンから、2016年では2.6万トンとなりかなりの減少傾向にあります。
これは国内のブロッコリー生産が充実したから、それに変わったからだと思うんです。



ですが、その一方で伸びているのもがあります。



それは輸入冷凍ブロッコリーです。


2016年では総量約4.2万トンの内、中国から2.2万トン、エクアドルからは1.7万トン。

2019年になると40%増の総量5.9万トン。トップと2位は不動です。

2016年の統計なら国内生産(生鮮)、輸入物(生鮮)、輸入物(冷凍)が揃っていたので、これを並べてみると日本のブロッコリー事情は・・・・・



1位 中国(冷凍)2.2万

2位 北海道2.1万 生鮮

3位 エクアドル(冷凍) 1.7万

4位 アメリカ1.4万 生鮮

5位 埼玉 1.3万 生鮮

6位 愛知 1.3万 生鮮

7位 メキシコ1万 生鮮

8位 香川 0.8万 生鮮


となります。
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【注意】
近々の冷凍ブロッコリーの統計が見つからないので、
生鮮、冷凍、国別、産地別で用意できた2016年統計の数字で書いています。
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1位の2.2万トンの冷凍ブロッコリーは、外食やお弁当など業務消費が主体だそうです




が・・・・




1トンで3000房なら2.2万トンとは・・・・・すごい数です。






という事は、、、、、、、




日本での結構な分を外国の畑が補っている。

または、その位の胃袋を掴まれているのか、それとも満たしてくれているのか・・・・って話にもなります。



前文で

”氷を詰めて美味しさを保つように出荷”

”収穫期は5日程しか”



と書きました。


となると、その期間集中的に氷が大量に必要です。

製氷機に詳しい方はご存知だと思いますが、氷を一度に沢山作る機械って結構なもんなんです。


イメージ付かないって方も多いと思いますが、家庭用冷蔵庫でもなんとなく分かります。

最近、自動で氷が出来る冷蔵庫を持っておられる方がいらっしゃると思いますが、氷ってなかなか出来ていません。

しかもこれが短期で大量にって思うと、家庭用では想像できない位の能力です。




ブロッコリーの収穫は短期に集中します。
だから大量に氷が必要という事で、政府の助成を受けてこの施設を作りました、なんていう地区もあるんです。




「そこまでして、なぜ?」という感じです。



でも、さっきの統計を見ると納得できます。

もうブロッコリーの上位は外国勢です。


消費者の気持ちからすれば、出来た物を冷凍にすれば良いのにって思いますが、
国産と冷凍輸入物とでは価格や供給量で敵わない。


ならば、我々が出来ることは何か!



それで「新鮮だと美味しい」ってのが、形になったのが氷や低温輸送。


それに、それだけじゃないんです。低農薬栽培も、果敢に挑戦している地区も意外にあるんです。



「より安全の方が喜んでくれるんじゃないか」って事だと思います。
国内のブロッコリーもカリフラワーも進化しているって感じです。


大変だと思いますが、頑張って欲しいです。

なので、私はこの旬に沢山食べて応援したいと思います。




参考

野菜観察便利帳 岩槻秀明著
葉菜 農文協
ブロッコリー・カリフラワーの絵本 農文協
農畜産業振興機構 資料:ブロッコリーの需給動向
農林水産省統計
財務省統計
行きつけの八百屋さんの話


データーなどは間違えのないよう気をつけましたが、間違っているようでしら訂正いたします。

詳しい方の話もお聞きしたいです。
「話してもいいよ」という方がいらっしゃいましたら、お知らせください。