「色々みていると、どれを選んでいいのか分らなくなって」と質問がありました。
その方は「1.2ミリ、1.6ミリと数字では分るのですが、それがフライパンになると分らなくなって・・・・」と言うお話でした。
「なるほど」と思いました。
確かにそうですよね。
身近に参考になるのがものがあればイメージも湧きやすいですが、「板厚選べます」「深さも選べます」その上「フライパンのサイズはどうしましょう」と言われても似た物が無いだけに、余計に分らなくなってしまうのかもしれませんね。
了解しました。
少し説明も含めまて「どうしたら良いのか」をご説明して行きます。
まず、そもそもなんで板厚とか、深さとかが選べるフライパンがあるのか、ここからお話したいと思います。
フライパンの近くにいる者として、いつも思う事があります。
それはフライパンを使うお料理は大きく2つに分ける事が出来ると言う事です。 その2つとは、ひとつは、チャーハンや野菜炒めのようにフライパンを振ってお料理を美味しくする調理と、 もう1つはハンバーグや餃子のようにあまり食材を動かさずにじっくり焼く調理です。 これにフライパンの特長をあわせて使い分けてあげるとお料理は結構変わってくるんです。 中には「私はこのフライパンだけでチャーハンもハンバーグも作っています」と言われる方もいらっしゃると事でしょう。 それはそれで良い思います。 でも、「もし、この方がフライパンを使い分けていたらもっと美味しいのに。もったいないな〜」と思ってしまいます。 そうなんです。この方のお料理は実はもっと美味しいし、本来はもっと楽しいのです。 その理由をお話致します。 野菜炒めを作ったとしましょう。 野菜炒めは、野菜が美味しく食べられるお料理の1つですからどうしても野菜を多めにしますが、はじめはガサがあってこぼれやすかったりしますよね。 単純ですが、この時一般的なフライパンより、少しでも深さがあった方がこぼれにくくて作りやすくなります。 それに深さがあるとカンタンな揚げ物にも使えたり、その他こんな使い方があります。 それは「こがし醤油」です。 こがし醤油とは、チャーハンの最後に熱い鍋肌に少しの醤油をたらして隠し味として使うプロの技です。 これがあるとチャーハンは「ぎゅ!」っと絞まって美味しくなります。 深さがある事は鍋肌もあると言う事で、意外に活用幅が広かったりするんです。 板厚が厚いと、じんわり熱を伝える効果がある事と、もう1つに保温力もアップします。 熱の広がりと言う面だけ言えば、鉄以外にアルミ材も効果がありますが、プラスして保温力となるとアルミ材はその熱の広がりが逆に放熱になってしまいます。 鉄の保温については、板厚が厚くなればなる程効果がありますが、 「じゃあ、どれくらいの厚みからじっくり熱を通すタイプのフライパンになるのか」と疑問が湧いて来ると思います。 私達では1.0ミリ、1.2ミリ、1.6ミリ、2.3ミリ、3.2ミリ、4.5ミリがありますが、この線引きは1.6ミリとと2.3ミリの間にあります。 1.6ミリ以下が振るタイプ、2.3ミリ以上がじっくり熱を通すタイプとなります。 2.3ミリクラスになると振って使うにはかなり厳し感じですし、熱のじんわり感は1.6ミリ以下では表現出来ない物があります。 さらにその上の3.2ミリになるともっと、更にその上の4.5ミリになると、小さなオーブンに入れたようなそんなイメージでハンバーグ焼けて来ます。 と言っても、お料理でフライパンを使い分けるなんて贅沢と思われるかもしれません。 それに「ハンバーグの時はフライパンは違う物を使いましょう」なんて言っている料理番組はありませんし、料理雑誌もありません。 それも当然です。今までそんなフライパンがなかったので「フライパンで焼きます」くらいの道具でしか見られていなかったのです。 でも、フライパンの使い分けでお料理はグーーーーっとお料理の出来上がりは変わって来るんです。 「はじめから2枚揃えてください」とは言いません。 「2枚ないといけないの?」と言う事でもありません。 まずは「結構良いね」とか、「初めて使うけど使いやすい」とか、これが大切で、実際にお客様からも「野菜が美味しくなって」そんな声も頂く程です。 その上で少しでも「良いな」って思ったら2枚目を考えてください。 それに、その方が、 「板厚がどう」 とか 「深さがどう」 とか イメージがつきやすくて、自分にとっての使いやすいタイプが一段とわかって来ます。 ガス火をお使いなら板厚1.2ミリの深さが少しあるタイプ、IHならこれの1.6ミリタイプをお薦めします。
その訳は、ご家庭の場合フライパンを振って作るお料理と、じっくり熱を通すお料理とでは「フライパンを振るお料理」の方が多いと思うからです。 もちろんじっくり熱を通すお料理が多い方は、これとは逆にはじめに2.3ミリ板厚を選ばれて、次に薄目の板厚で振るお料理に向いたフライパンを考えるといいです。 そしてここまで来ると、もっと使いやすいフライパンの形のイメージが湧いてくるかもしれませんし、揚げ鍋のイメージかもしれません。 その時はオーダーで形にするのも楽しいと思います。 お料理用のホットケーキフライパン、餃子鍋なんかも勝手がわかり、上手にお使いいただけることと思います。 「美味しいお料理を作りたい」「美味しいって言ってもらいたい」「お料理の腕をあげたい」「雑誌でみたお料理をつくりたい」と色々思いはあると思います。 それに、お料理は毎日のことですから、楽しくお料理をしていただきたいと思っています。 そんなフライパンを形にしているのが、私達の楽しいフライパンです。 ホーム
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